クローラクレーン製作記録

SL-13000 Crawler Crane (S=1/43)

 
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キャブ

 キャブ01 キャブは0.4mm真鍮板のエッチングです。CADでフィルムデータを作り、業者に依頼しました。
プラットホームは0.2mmの真鍮板のため、シャープな出来栄えです。
扉は開閉可能になっています。
キャブ内部はまだデータがないため作ることができず、保留です。
 キャブ02キャブチルド装置のリンクは部品が非常に細かく、苦労した部分です。
 キャブ03 1.5x1.5mmのアングル材などでフレームを組んでいます。

プラットホームのフレームは0.2mmの真鍮板をエッチングで製作しました。

菱形のメッシュ(エキスパンドメタル)もスケール通りの寸法で抜いています。
 

 

組立て図3D

 

アクスルとカーボディー

 

 

3D CAD導入

CAD.jpg

設計の効率化のために3DCADを導入しました。購入したのはコンセプトテクノロジー社のSHARK LT です。

http://www.concepts-tech.jp/ 

このCADは一般の量販店ではほとんど売られていないマイナー?なCADですが、実に素晴らしいCADソフトです。CADといえば autoCAD や Jw_cad が有名ですが、とにかく難しい・・・・ところが このSHARKシリーズは直感的なインターフェースで初心者でも簡単に3Dを作成できます。そして3Dモデルから超簡単に2D図面を作成!本当に図面を描くのが楽しくなるCADです。おすすめです!

ウインチドラム

Winch Drun.vlm

 ウインチドラムです。ドラム内部にはマクソンコアレスモーターを内臓しています。
ウインチモーター

 

マクソンのコアレスモータRE10(0.75W)プラネタリギヤヘッド(減速比64:1)です。

 

ウインチ部材

ウインチのフレームを加工しているところです。口径の大きな穴はステップドリルで徐々に広げていきます。
ウインチ部材3 ウインチの部材。

ウインチフレーム

  各部材が平行になるよう、位置決めが大変です。各部の寸法精度が重要です。

1/43スケールでも小さい部品は数ミリ程度なので半田付けは大変です。余計な所に熱が伝わらないように、部材の大きさに応じてコテのワット数を使い分けます。コテ先と接合面は綺麗に磨いて手早く行います。

ドラム支持部 ドラムの片側はベアリングで支持します。
モーター配線  モーターに配線を半田付け
ドラムモーター組込み 配線部分はシリコンで固定し、ドラムの内部に挿入します。

組み立て

 フレームとドラムを組んで取り合えず完成。

φ10のモーターでは若干パワー不足でしたが、外観重視のためいたしかたありません。

 

ボビーショーに出品してきました。

ボビーショー1 
先日横浜の大桟橋ホールで行われたボビーショーに出品してきました。キャブがないとかっこ悪いので今度は キャブとプラットホームの製作にかかります。

  ボビーショー ボビーショー 

 

No9 上部本体後部

3面図リアアッパ  上部本体後部にはカウンタウエイト、第3ウンチ、第4,5ウンチが搭載されます。
フレーム 

本体後部1

ピンジョイントする部分が多いため、各ピン穴のピッチは治具を作って正確に位置決めをしなければなりません。
 後部本体フレーム  第4,5ウインチの架台など複雑な構成になっています。

09RIMG0001-4.jpg

 第3ウインチドラム、第4,5ウインチドラムです。  
09RIMG0001-2.jpg  ウインチドラムの爪を加工しているところです。割り出し機に部材を取付け、台形のミーリングで爪を切削します。

ウインチ ギヤボックス

 

09RIMG0000.jpg

 第3ウインチを駆動させるためのギヤボックスを製作します。

使用する歯車は協育歯車のモジュール0.3で歯数24と48です。極力歯車を目立たないようにするため、歯幅は1mmまで追加工しています。

09RIMG0002.jpg ドラムにボールベアリングを挿入します。
09RIMG0003.jpg  歯数48の歯車を取り付けます。
09RIMG0005.jpg

 ドラムの駆動はウォーム歯車のギヤボックスを介してモーターで駆動させます。ギヤボックスは鉄道模型用のエンドウ製MPギヤシステムを使用しています。MPギヤシステムには歯数24の歯車を取付けます。

09RIMG0004.jpg

 ギヤボックスのフレームに取付ける中間歯車とピンとC型留め輪です。ギヤボックスを製作する場合歯車の中心間距離はできるかぎり正確に加工しなければなりません。基準寸法より狭いとスムーズに回転しないので公差は+0.025 -0 で穴あけしました。
09RIMG0000-2.jpg 

通常穴をあけるときはポンチを打ってからキリで穴あけしますが、どうしても穴位置が狂います。正確な歯車のピン穴を加工するため、次のような方法で加工しました。

予め下穴をあけた加工品を旋盤のバイスに平  行に挟み、旋盤の目盛りを見ながら穴位置を定め、エンドミルで穴あけします。これにより精度の高い穴加工ができます。

 

 

09RIMG0006.jpgギヤボックスのフレームにアングル材を半田付けします。このアングルで本体に固定されます。
09RIMG0007.jpg 歯車をC型留め輪で取付けます。
09RIMG0008.jpg 先程のドラムとMPギヤを組み合わせてギヤボックス完成!
09RIMG0009.jpg 本体に固定します。
09RIMG0012.jpg  裏側

ガントリー

 
ガントリ  
ガントリ仮組み01  
ガントリ仮組み02  
カウンタウエイト 
カウンタウエイト02 

 カウンタウエイトは鉄のレーザー加工です。

カウンタウエイト01  

No8 スプレッダー

 Spreader.png下部スプレッダーはブームを起伏させるためのシーブブロックです。シーブ数は3枚4組 4枚2組 計20枚です。
下部スプレッダー 
スプレッダ部品 フレームは主にこのような部品から構成されます。
スプレッダーシーブ

 シーブは軽量化のため、一部はプラスチックで製作しました。ベアリングは内径2mm外径5mm幅1.5mmです。全部で41個も使用します。これだけでかなりの出費です・・

シーブのベアリングが入る5mmの穴はマイナス公差で加工しなければならないため、4.9mmのキリで下穴を開け4.99mmのストレートリーマを通します。通常の5mmのキリで開けてしまうとベアリングがゆるゆるになってしまいます。

スプレッダ部品2

 シーブを保持するフレームは軸を通し、スペーサー(黒い円筒形の物)を挟んで組み立てします。スペーサーはシーブの外径より0.5mm程おおきい径で製作します。理由はロープ外れ止めのガイドとシーブのクリアランスをとる為です。スペーサーは半田が付かない材質で作ります。(アルミが良いのですが、この時たまたまアルミ丸棒がなかった為、プラ丸棒を使いました。)
ロープ外れ止め1  左の写真はロープ外れ止めガイドを製作しているところです。0.5mm厚の真鍮帯材をシーブより0.5mmほど大きいRで曲げます。
スプレッダ部品3

下側から見た状態です。Rに曲げた外れ止めガイドをスペーサーに沿わして半田付けします。小さい部品なので35w程度の小さいコテで、初めは点付けで仮組し、歪などを調整したら本付けします。                        

 

スプレッダ部品4 半田付けの後、スペーサーを取り外します。
下部スプレッダー

 リブ等を半田付けしてほぼ完成です。

シーブが一箇所飛び出していますが、おそらく加重計か何かがあるためだと思います。

下部スプレッダー塗装 

上部スプレッダー

 
 box-mast.png   箱型マストの上側に接続される上部スプレッダーです。シーブ数は3枚7組 計21枚です。
上部スプレッダー2 
上部スプレッダー過程 下部スプレッダーと同様にシーブ外径より0.5mmほど大きい径で作ったスペーサーを作り、ロープ外れ止めガイドを半田付けします。スペーサーは半田が付かないようにアルミで製作しました。
上部スプレッダー過程2 上の写真を裏から見たところです。
上部スプレッダーピンとサスペンションリンク、シーブを組込みます。
上部スプレッダー塗装 サーフェーサーを吹いて塗装した上部スプレッダー
  

No7 サスペンションリンク

link1.jpg 

サスペンションリンクは数が多いため、エッチングによる方法で製作しました。ユニバーサルジョイント部の板厚は1mm必要なので0.5mm厚のエッチング板を2枚重ねて1mmにしています。

link2.jpg

 0.5mmのエッチング板で作成したジョイント部と、0.5x4mmの真鍮帯材を半田付けしたサスペンションリンクです。
etching-PT.jpg こちらがエッチングで製作した部品です。薄板で大量生産するにはエッチングが最適です。
etchingKIT.jpg これがッチングキットです。板厚0.5mmと0.3mmがあります。東急ハンズで販売しています。

No3 機械と工具

旋盤 

旋盤

サカイマシンツールのML-210とミーリングアタッチメントです。これ一台でボール盤の役割もするため、ボール盤は購入していません。

ミーリングアタッチメントの角度を変えられるためブームのラチス部分の加工に便利です。

ミーリングアタッチメントのモーターに付いている黒いモノは角度計です。

バンドソー 

バンドソー

プロクソンの帯鋸盤です。2mm以上の厚板や、丸棒を切断するのに便利です。特になくてもよい機械ですが、やはり太い丸棒を手切りするのは疲れます。

 丸鋸盤

 サーキュラソー

プロクソンの丸鋸盤です。0.5~2.0mm程度の真鍮板の切断に便利です。鋸歯は超硬を使います。切断面が非常にシャープで垂直に仕上がるため、旋盤に次いで必需品です。

なお、0.3mm以下の薄板になると切断が難しくなるので、プラスチック用カッター(オルファのPカッター)で切断しています。真鍮板なら柔らかいので、板厚の半分くらいまで筋目を入れてポキッと折ればきれいに切断できます。

 定盤、Vブロック

 定盤とVブロック

正確な加工には平らな台が必要です。罫書きや、組み立ての水平出しするときはこの台の上で行います。これは鋳鉄製なので油を塗布してメンテナンスしないとすぐ錆び錆びになってしまいます。

 ハイトゲージノギス

 ハイトゲージ、ノギス、マイクロメーター

ハイトゲージはノギスを垂直に立てたような罫書き工具です。定盤の上で部材をVブロックにあてがい、罫書きします。

ノギスは測定の定番品です。通常は150mmで十分ですが、今回製作する模型は大きいので300mmスケールも必要です。

マイクロメーターは部材の直径を測定する工具です。1/100の精度で測定できます。

 ダイヤルゲージ、テストピック

 ダイヤルゲージ、テストインジケーター

精度の高いものを作るには加工する部材と工作機械の位置関係が重要です。

ダイヤルゲージはマグネットブロックにアームが付いており、その先にゲージが付いています。旋盤のベットにマグネットブロックを吸着させて、加工する部材にスピンドルを押し当て、旋盤の往復台を左右に移動させて平行度や傾きを測定します。

テストインジケータはミーリングアタッチメントの主軸に付けて計測します。

 はんだこて

 半田こて

板金用のこてです。板厚と半田付けする範囲に応じて各種ワット数のこてを使い分けます。60W 100W、150W、200Wなど

  
  
  

No6 クローラー

  クローラー

クローラーフレームは特に部品点数も多く一番苦労する部分です。フレームにはモーターを組み込み電動で走行させる予定です。外観を崩さず、狭い空間に駆動装置を組込むのが難しいところです。

 

フレーム部 
フレーム01 

フレームは同じ形状を左右8枚も作成しなければならず、面倒だったので、業者に鉄板のレーザー加工を依頼しました。写真のシルバーの部分は鉄です。

走行フレーム02   フレームは前後で形状が異なります。
フレーム03  リブ、など細かい部品を半田付けしていきます。
キャリアローラ  キャリアローラーなどを組み付けます。
  
アジャスターASSY 
部材   シューにテンションをかけるためのアジャスターの部品です。精度を高めるため 一部レーザー加工で製作しました。全部レーザーで作ってしまえば楽ですが、製作費がバカになりません。
部材2 

 組立て用治具でキッチリ組まないと後で面倒なことになります

アジャスター03  

一台レーザー加工機が欲しくなります。

アジャスター02  シューにテンションをかけるためのスプリングを円筒部分に入れます。
 ドライビングタンブラー 

ドライビングタンブラー01

タンブラ図 

 面倒なのがこれ。ドライビングタンブラーです(名称が正しいかわかりませんが・・)シューを回転させる部品です。

これはロストワックスのロウのブロックから削りだしました。まず、CADで下図のような図面を描き、シールに印刷します。外形寸法で切り出したロウに図を印刷したシールを貼り付け、カッターで図面ライン上からロウに罫書き線を入れます。その罫書き線に沿ってチマチマ削っていきます。

ドライビングタンブラー02  完成した上記の原型からシリコン型をとり、低融点合金を流し込んで完成です。
シュー 
シュー001

 クローラーシューは原型を真鍮で製作し、ホワイトメタルを外注しました。シュー内部は空洞になっているためツーピースにしてあります。

原型は真鍮角棒からフライスで削り出した労作です。ジョイントピン部分はシューを連結したとき、スムースに回転するように極めて正確に作らなければなりません。またピン間寸法も上記ドライビングタンブラとのかみ合いが難しい部分です。

シュー004  完成したホワイトメタルにはピン穴が開いていないので後加工になります。
モーター部 
走行モーター部品

 走行モーターの部品です。モーターの外周には沢山のリブとボルトがあります。そのリブとボルトの部分は別パーツで製作しました。

 

走行モーター部品002  上記部品を組み、Φ1の真鍮パイプを埋め込み六角穴付ボルトを表り現しています。
走行モーター部品002  複雑な形状なので複数の部品を組み合わせます。
 モーターレジン  上記の原型を基にシリコンで型をとり、レジンで複製しました。
  
クローラ仮組シューを巻いて仮組みしたところです。
   

 

 

No4 上部ブーム

上部ブーム5上部ブーム2
上部ブーム3上部ブーム1  
ブームのシーブブロックです。シーブは全てミニチュアベアリングを装着し、滑らかに回転します。
フレームは1mmの真鍮板を4枚重ねて半田付けし、4mmの板にしてフライスと手ヤスリで切り出した労作です。

No5 下部ブーム

  
 
  
中間ブーム  メインブームはΦ7とΦ4の真鍮パイプで構成されます。
ジョイント  ブームのジョイント部品です。この部品は特に数が多いため、真鍮で原型を製作し、ロストワックスで量産しました。ロストワックスで製作する場合、縮みがあるため、原型を製作するとき 縮みを考慮して若干大きめに製作します。ピン穴径は3mmです。
リーマー通し 

完成したジョイント部品は、縮みによりピン穴も3mmより若干小さくなっているので、写真のように3mmのハンドリーマを通して穴を仕上げます。

このハンドリーマは穴径の仕上げに使用される工具です。公差のある穴加工ができます

 

冶具 

 ブームを製作する場合一番重要なのがピン間寸法です。精度を保つために、左写真のような組立て冶具を製作しました。

冶具の精度によって全てが決まってしまうため、寸分の狂いも許されません。 

 冶具取付3  この冶具を2組製作し、冶具とブームジョイント部品をピン径の真鍮丸棒で貫通させます。
 冶具取付4

 4隅のΦ7ブームパイプを組み、真鍮帯材で丸棒をたすき掛けにして位置決めします。

ジョイントピン位置が決まったらトラス部分をハンダ付けしていきます。

冶具取付2  
下部ブーム001メインブームはφ7とφ4の真鍮丸パイプを加工して組んでいます。 
複雑なトラス部分は実際に現物をメジャーで測定し、パイプの直径まで正確にスケールダウンしました。 
下部ブーム004   
 下部ブーム003   
マスト下部 作図中のマスト下部です。
フック001上部ブームとフックをロープ掛けした状態です。シーブ数は5枚6セットで脅威の56本掛けです。上部ブームには吊下げシーブのアタッチメントが追加されます。
  

 

No2 全体図

完成図   
DraftBoard というCADで設計しています。

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 全体サイド    
    SL-13000
  このクローラクレーンを始めて見たのは、93年の7月に内宮運輸さんで行われたコベルコSL-13000のお披露目の時でした。今まで見たことも無い巨大な機械に圧倒されました。人の背丈を越える大きさのクローラーに巨大な800t吊りフック!複雑なトラス構造のブーム!このメカニカルな造形美に感動しました。今となっては少し古いクレーンですが、国産では最大(800t吊)のクレーンです。

このクレーンを作り初めてはや14年・・・未だに完成の目処はたっていません。完成はいつになることやら・・・
すべて金属製で、ウンチ、旋回、走行などモーター内臓でリモコン駆動可能とし、計画では10kg吊上げ可能としています。

このブログでは これまでの経過と製作過程を紹介していきます。自己流ですが金属工作のノウハウなども紹介していきますのでご参考になれば幸いです♪

 

 


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